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【専門家インタビューvol.12】青木久美さん

鞠小路スタイルの着付け・レッスンを体験してくださった 各業界の専門家の方に専門家視点から鞠小路メソッドを語ってもらうインタビュー。
第12回目は青木久美さんです。

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プロフィールを教えてください。

 大手電機メーカーの機械系のエンジニアです。長く開発設計業務に携わったのち、現在は開発コスト分析や製品設計プロセス改善に取り組んでいます。

 

プロセス改善とはどんなお仕事ですか?

 業務の手順(業務フロー)を見えるようにして課題を抽出し、効率的に設計が進むように手順を変更したり新しいやり方を加えていきます。また、みんなが同じ手順(標準化)で設計できるように環境を整えたり、技術レベルを上げるためにベテラン設計者の技術を若手に伝承できる仕組みを作ったりもしています。
例えば一定期間で若手設計者が標準レベルまでできるようになるにはどうしたらいいかを試行錯誤しています。
昔の徒弟制度のように、人から人へ口頭で手順を伝えていると、どんな先輩につくかで手順や道具の使い方など、技術レベルにばらつきが出てしまいます。
そこで 設計手順を文章や図で示し、誰からも閲覧可能にして(たとえば会社内のWEBなどで)、その標準手順にのっとり設計を進められるようなガイドの仕組みも作っています。

鞠小路スタイルの着付レッスンを受けようと思ったきっかけはなんでしたか。

 娘の成人式に着る振袖を選んでいるうちに、娘に着付けられたら節約できる!と思い、そのうち自分でも着物を着たくなり(布地と柄が美しいと思いました)、着付けを習おうと思ってネットで調べました。
いろいろ比べてみて、教え方がシステム化されていること、なぜそうなのかの理由をちゃんと教えてくれそうだと思ったので決めました。料金体系が明瞭だったのも理由の一つです。
無駄がなさそう、厳しくなさそうだったのと、いろんな道具を使わないで着られるというところがよかったです。

 

実際にレッスンを受けてみて、鞠小路メソッドで着物を着てみて感じられたこと、青木さんの視点で感じられたことはなにかありましたか。

私は、初級コースを受けたのですが、このコースでは「3か月で着られるようになる」という目指すゴールに対してアプローチは、「手順を体で覚えること」です。動作/手順の理由、はその後。
この教え方については、なるほど、と思いました。着られるようにならないと、その手順や手の位置の意味、なぜなのかの理由が実感できないのです。ある程度着られるようになったけれど、でもイメージ通りには着られなかったり、この動きはなぜ?と考え始めたそのあとで、その動作の意味やコツを教えてもらうと、見事に腑に落ちます。
このアプローチは、業務で私が取り組んでいることと似ていると思いました。 若手の設計スキルの早期立ち上げにはまず 「手順の標準化」を目指しています。 小さな開発でもいいから成功体験を多く積んでもらう、そののちに理論で技術を深める(理論によって自分の手順の見直しを行うのです)、さらに技術の深化の順です。
「鞠小路スタイル」では、人によって教え方が違うのではなくて講師も練られたガイドにしたがって教えるので、みんな一定レベルまで到達できること、小さい成功体験を積み重ねることでやる気になりうまくいくということにも共感しました。


最後に鞠小路スタイルについて何かひとことお願いします。

 和の習い事では、師匠と弟子的な関係の話も聞きますし、敷居が高いイメージがありました。着付け教室について聞いたり調べたりした範囲では、「鞠小路」のようなスタイルは新しいのではないかと思います。
戦後、着物市場がだんだんと小さくなったのち、最近では新しいキモノ、普段着の着物として復活の兆しがあるのだとか。さらに活性化させていくためには新しいビジネスモデルが必要と思います。着物も衣服として生きのびるためには変化していくかもしれません。そういう意味でも、世の中の変化に合わせた「鞠小路スタイル」のスタイルは独自でありながらも必然の流れとも感じます。今後どのように独自性を保っ ていくのか(それは変化していくことなのかもしれませんが)についても興味があります。
全く初めての人が3か月で着られるようになるというのはとても魅力的です。私は、成人式も含めて今まで全く着物とは縁がなかったのですが、反物を自分にあてがってみて、「もしかして私って布が好きだったのかも」と気づきました。着物は形が同じなので布自体を楽しむことができますし、洋服では着られない柄や色でも身につけても変じゃない、ことが発見できました。
今後も着物の入り口の敷居を低くしてたくさんの人が気軽に着物を始められるようにしていってほしいです。

青木 久美(あおき くみ)