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夏に向けて 小千谷縮のススメ

2月、まだまだ寒さの厳しい日は続きますが、
季節は確実に春へと向かっています。
着物の準備は、先取りが大事。

今から夏の事なんて、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
洋服と違って、着物にはお仕立ての期間が必要です。
仕立て上がる頃にはもう4月。
本格的に暑くなる5月後半から6月に向けて、余裕を持って準備ができます。

そこで、今回の教えて!きものの始め方では、夏着物についてご紹介します。

夏の着物の素材

夏に着る着物は、透け感があり、体感だけでなく、見た目にも涼しさが演出されます。
このような夏の着物のことを「薄物(うすもの)」と呼びます。
薄物の着物の下には、夏用の長襦袢を着て着用します。

薄物の素材は様々で、絹、麻、綿麻、ポリエステルなどがありますが、
中でも麻素材の着物は、一番涼しい素材と言われ、夏着物として大変人気があります。

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夏の着物で人気の麻素材の着物

麻は、通気性が良いので風が通り抜けて体感的にも涼しく感じられ、
吸水・発散性に優れているので、汗をかいても快適です。
お手入れも、ご自宅の洗濯機で洗えるので気軽に着られます。

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麻の着物 小千谷縮とは?

そんな麻の着物の中で、今回は「小千谷縮」クローズアップしました。
小千谷縮とは、新潟県の小千谷地方で作られている麻織物。

苧麻(ちょま)という植物から繊維を取り出し、爪で細く裂いたものを撚り合わせて繋ぎ、糸にします。
糸に強い撚(よ)りをかけて糊付けする事で撚りをキープします。

その撚りのかかった糸で織った生地を、ぬるま湯に入れ、手でもみながら糊を落とすと、糸が元に戻ろうとする力で、シワのような「しぼ」が表面に表れます。この作業を「湯もみ」と呼びます。

最後の仕上げとして、出来上がった生地を、天気の良い日に積もった雪の上に広げる「雪ざらし」を行います。雪が溶けて水蒸気になった状態に、直射日光と雪からの反射光の強い紫外線を受けることで、オゾンが発生します。オゾンには、天然の漂白作用があるため、生地の色柄が鮮やかに浮き立つのだそうです。
この「雪ざらし」は、 春を告げる風物詩となっています。

このような昔ながらの技法で作られる小千谷縮は重要無形文化財にも指定されています。

湯もみをすることでできた「しぼ」は布が凹凸していて、肌にくっ付かずサラッとした着心地です。
見た目にも軽くていかにも涼しげです。

元々は男物をメインに作っていたため、濃い色や、柄の少ないものが多く、地味な印象もありましたが、
最近では、明るい色・柄のものも多く作られるようになっています。

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今年の夏は、浴衣よりワンランクアップ、夏着物で出掛けてみませんか。